ムーブとは

クライミングは筋力だけで登るだけでなく「ムーブ」を使うことで力を最小限に抑えて登ることができます。

どのタイミングでどのムーブを使うかは時と場合によって違います。それを考えるのもクライミングの醍醐味でしょう。

ムーブを覚えてワンランク上のクライミングを楽しみましょう。(初心者の方向けの記事になります。)

 

ここではいくつかのムーブを紹介します。知りたいのをクリックしていただければ記事が開き読むことができます。

カウンターバランス系

ボルダリングの基礎になるムーブです。基本は3点支持で片手と両足で体を支え、体を支えてない方の手で次のホールドを掴みます。

ですが、グレードが上がってくると3点支持でなく2点支持が必要になってきます。そこで必要になるのが今から教えるムーブです。カウンターバランスを覚えると壁から剥がされる力を減らすことができるので傾斜のある壁も楽に登れる様になります。

まずカウンターバランスでもっともよく使う二つのムーブを紹介します。

 


 

 

対角の足と手でバランスをとるのをダイアゴナルと言います。

右手の真下に左足が来るように、左手の真下に右足が来るようにします。

ダイアゴナルを使うと回転して壁から剥がされる力を減らせるので楽に登ることができます。

ムーブの中でも基礎になるので覚えておくと良いですよ!

詳しく知りたい方は記事を作りましたのでクリックしてみてください。

 

 

 

 

ダイアゴナルとは反対の

右手の真下に右足

左手の真下に左足が来るようにします。

ホールドに乗せていない方の足はクロスさせることでバランスを取ります。

足を外側からクロスするのをアウトサイドフラッギングと呼びます。また内側から通すのをインサイドフラッギングと言います。

インサイドフラッギングは内側を通すのに窮屈な事が多いのでアウトサイドフラッギングの方が使用率が多いです。

良い点は足の踏みかえを省けることです。ダイアゴナルと一緒に覚えるのがオススメです。

詳しく知りたい方は記事を作りましたのでクリックしてください。

 

足技系のムーブを紹介

手のホールドが持ちにくかったり、バランスが悪い場合、カウンターバランスで解決できなくなってきます。

例えばスローパーだったり、角度の急なホールドだったりです。普通に登ると振り落とされてしまいます。

足技が必要になってくるのはジムにもよりますが4級~くらいです。

ここでは足技を4つ紹介します。覚えると解決できる課題が格段に増えますよ!


 

 

キョンは膝を入れて突っ張り棒のように左右の足で突っ張ることで身体を安定させます。

ダイアゴナルやアウトサイドフラッギングでは壁から振り落とされてしまう時に使えそうなムーブがキョンです。

キョンはフットホールドが左右似た高さにあると使いやすいです。

深く知りたい方はこちらをクリックしてください。

 


 

 

トゥフックはホールドを足の上面で引っ掛けて姿勢を安定させるムーブです。

手の代わりに足で一時的に体勢を作り空いた手で次のホールドを取ることができます。

トゥフックを使う状況判断と技術習得は結構難しいです。掛け方もかなりコツがあるので深く知りたい方は

1記事にまとめたものをお読みください。

深く知りたい方はこちらをクリック


 

 

ヒールフックはホールドに踵を乗せて姿勢を安定させるムーブです。

踵に載せて足の筋肉で姿勢安定させることで次のホールドを安定して掴むことができます。

ヒールフックは使える状況が多くハマればかなりの省エネになります。

詳しく書いた記事がありますのでこちらをクリックしてください。

 


 

 

手で持っているホールドに足を乗せることをそのままの意味で「手に足」と言います。

フットホールドがない場合、手ホールドにスペースがあれば使うことができます。

深く知りたい方はこちらをクリックしてください。【手に足ムーブ解説】

飛ぶ系

次のホールドが手で届く範囲に無い場合、飛び出してとる必要があります。ここでは2つ紹介します。

 


 

 

次のホールドが遠い場合飛んでキャッチする事をランジと言います。

あきらかに次のホールドが遠いので使う時はわかりやすいです。

飛び方にもコツがあり距離を出す為には練習が必要です。

ランジを詳しく知りたければこちらをクリックしてください。

 


 

 

次のホールドが遠い場合、足を振った勢いを使いつかみに行くムーブをサイファーと言います。

右手で次のホールドをつかみたい場合右足を振ります。足位置次第で飛び辛いので使える状況は少ないです。

あまり使わない珍しいムーブ

ムーブの中でも滅多に使わないのもあります。頭の片隅に置いておくと役立つ時がくるかもしれません。

 


 

 

次先ほど説明したアウトサイドフラッギングは置いてない足が体の外側から回すようになっています。インサイドフラッギングは体の内側を通すムーブです。

アウトサイドフラッギングは重心を低くして動くのに対してインサイドフラッギングは重心が高く上方向に伸びる時に有効です。

使わない理由は体の内側を通すのが大変で、足を入れ替えてダイアゴナルをした方が簡単で安定します。インサイドフラッギングとダイアゴナルは用途が似ているため無理してインサイドフラッギングをする必要が無いわけです。ただ、たまにインサイドフラッギングが有効なパターンがあるので頭の隅に入れとくと良いと思います。画像元ズバリ解決!マル秘トレーニング Vol.2(4)


 

 

フィギア4はホールドを掴んでいる腕に足を絡ませるムーブです。フットホールドが無い場合に有効です。

こちらもフィギア4を組むまでが大変でこの後紹介するキャンパで取ってしまった方が早いからです。次のホールドが掴み辛く勢い良く取りに行けない場合に使う時があるかもしれません。画像元(6) Routesetting Video III - Figure 4 at Climber's Rock - YouTube


 

 

足を使わず腕だけでのぶら下がった状態で次のホールドを取りに行きます。フットホールドが踏みずらい場合や深い場合に強傾斜やルーフの壁で使いやすいです。キャンパシングがあまり使われないのはホールドの持ちやすさにかなり左右されるからです。フットホールドが無い場合はキャンパシングを選択するより手に足ムーブやフックムーブが使えないか考えてみましょう。

最後に

ムーブを初心者の方向けに紹介しましたが、混乱しないように簡単に説明しました。

ムーブを使う場面と用途は様々なので、沢山登ってパターンを読んでいくのがよいと思います。